ダイナミックマーケティング・パートナーズ

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ダイナミックライブラリー

創立40周年記念発売

2015年11月発行 ダイナミックライブラリー

「ショッピングセンター理論」

SCの成立・成功・成長・成果のメカニズム

著書: 六車 秀之(株式会社ダイナミックマーケティング社 代表)
A4版 約270頁 75,000円(消費税込み)にて絶賛発売中!!

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ダイナミックマーケティング・パートナーズ

不思議な成功も不思議な失敗もない!! 成功には成功の理由が、失敗には失敗の理由が必ずある!! という考え方に基づき、 私は流通業界及びSC業界における成功のメカニズムを研究しています。 とかく流通業界は暗黒大陸と言われ、まだ成功や失敗のメカニズムが解明されていない分野がたくさんあります。
特に、2016年以降のSC飽和期からSCの成熟期における「棲み分け理論」がアメリカと比較して未成熟です。 アメリカでは1つの固有のマーケット(日米ともに80~100万人のマーケット)の中に4.3ヶ所、 日本では2.5ヶ所のRSCが立地し、アメリカは日本より1.7倍の棲み分けが進展しています。
それゆえに、アメリカでは全小売業の売上高の54.3%がSCの売上高となっているのに対し、 棲み分けが不十分な日本では全小売業の23.9%のSCの売上高でしかありません。
本書は、1つのマーケットの中で互いに独自固有の特性を発揮して棲み分けたSCをできるだけ多く成立・成功させ、顧客の買物や遊び機能の選択肢を多様にすることを目指し、 さらに1つのマーケットを「奪い合う(強者と弱者)」のではなく、また「分かち合う(弱者と弱者)」のでもなく、互いに得意分野で「棲み分ける(強者と強者)」ことのできるSCづくりノウハウを提供しています。

◆本書の目次◆

○はじめに

序章 流通・SCの学びの真髄

1.学びの思考概念

(1)歴史的概念からの研究
(2)国際的概念からの研究
(3)導き出される思考

2.学びのメカニズムとプロセス

(1)実践理論化のメカニズム
(2)第1段階「情報(知識)」を得ること
(3)第2段階「理論」を構築すること
(4)第3段階「戦略」を組み立てること
(5)第4段階「戦術」を確立すること
(6)第5段階「運営」を策定すること

3.学びの目的とレベル

(1)“脱”井の中の蛙型研究
(2)“脱”モノ真似型研究
(3)一を聴いて十を知る
(4)後の先商法と新興国への進出スタイル

4.異分野から学ぶ超原点

(1)生き抜く・勝ち抜くための普遍のメカニズム
(2)マダガスカルの猿の多様化とパンダの竹好き理論
(3)ライオンが百獣の王になった不思議理論

5.偉大な経済学者から学ぶ

(1)ジョン・メイナード・ケインズ(1883-1946年)の有効需要理論
(2)ヨーゼフ・シュンペーター(1883-1950年)のイノベーション理論
(3)ミルトン・フリードマン(1912-2006年)のマネタリズム理論

6.流通のエアポケット創出するための学び方

(1)流通のエアポケットと見抜く発想
(2)歴史上の人物とノウハウ創出のレベル
(3)ビッグデータ化によるマーケットの創出

第1章 SCの日米の動向

1.日米のSCの比較と実態

(1)日米の経済・流通・SCの概要
(2)日米のSCのタイプ比較

2.日米のRSC(モール型SC)の理論成立性

(1)1つのマーケットに2.5及び3.5のSCの成立背景
(2)日米のRSCの成立SC比較
(3)モール型RSC(RSC+スーパーRSC)の日米の特徴
(4)アメリカの流通の5つの底力

3.アメリカの流通経済と流通業態の成立の背景

(1)日米流通の20年格差と流通業態の変遷
(2)アメリカのGMSと日本のGMSの進化の相違点

第2章 SCを取り巻く流通経済

1.流通経済の意義

2.流通の25年大変遷説

(1)流通は25年に1回、過去の延長線ではない大変革
(2)第3次流通大変革とツー・トゥエンティ(2020)ソリューション
(3)アメリカの経済・流通の大変革25年説

3.ライフスタイルの創出と経済

(1)アメリカの経済発展は革新的ライフスタイルの創出による飛躍的消費拡大に起因
(2)戦後日本はアメリカ型のライフスタイルの模倣による経済発展のモデル国家
(3)SCはライフスタイルの創造による消費の創出から生まれた流通産業

4.モノ離れ現象

(1)モダン消費の終焉とモノ離れ元年の分岐点年次
(2)日本経済のモノ離れ現象
(3)アメリカ経済のモノ離れ現象
(4)日本の流通統計

5.ニューモダン消費の意義

(1)ニューモダン消費の内容
(2)モダン消費・ポストモダン消費・ニューモダン消費の集客の基軸
(3)ニューモダン消費時代の消費者のタイプ
(4)日本はニューモダン消費の旗手
(5)日本の江戸時代はニューモダン消費の原点
(6)モノ離れ後の需要ギャップのマイナスと新陳代謝

6.アメリカ・日本・韓国・中国の流通経済の成熟度

(1)アメリカ型ライフスタイルの基本
(2)アメリカ型ライフスタイルの波及

7.日本の経済・流通・消費・SC歴と今後

(1)日本の経済レベルの歴史上のプロセス
(2)日本の経済・流通・消費・SC歴

8.金融経済と流通

(1)金融経済とアメリカ
(2)アベノミクスと近未来の日本
(3)日本経済の金融の正常化と出口戦略

第3章 SCの勝ちパターンづくりのメカニズム

1.1つのマーケットの概念

2.勝ちパターンづくりの4つの要素

(1)SCの成立理論(第1の“成”)
(2)SCの成功理論(第2の“成”)
(3)SCの成長理論(第3の“成”)
(4)SCの成果理論(第4の“成”)

3.棲み分け分野の新一番戦略理論

(1)競争優位性のタイプ
(2)大は小に勝つという普遍の原則

4.勝ちパターンのSCづくりの基本原則

5.勝ちパターンのSCづくりのプロセス

(1)第1ステップ「1つのマーケットの設定」
(2)第2ステップ「1つのマーケットの中でのターゲティング」
(3)第3ステップ「1つのマーケットの中での競争優位性を確立」
(4)第4ステップ「1つのマーケットの中でのニーズの探索」
(5)第5ステップ「1つのマーケットの中でのニーズの受け皿としての仕組みづくり」
(6)第6ステップ「受け皿としての仕組みを客観的に検証」
(7)第7ステップ「仕組みを完成度高く仕上げる」

第4章 流通・SCの成立のための原理・原則理論

1.SCの成熟期とSCの多様化時代

(1)適正立地・適正規模・適正業態の理論
(2)1つのマーケット内シェアの変遷
(3)SCの多様化の4つの方向性と相反する購買動機の融合理論

2.流通・SCの原理原則論

(1)棲み分け分野の新一番型SCの理論
(2)3割差異化・特化、7割総合化の理論
(3)1つのマーケットの中での2.5の企業・SC・業態・店舗の成立理論
(4)ターゲットの概念絞り込み客層全面対応の理論
(5)SCは、立地30%、仕組35%、MDing25%、運営10%による成立理論
(6)日常の中の新のニーズ理論
(7)業態化、ライフスタイル化、カスタマイズ化の理論
(8)業態の小売の輪の理論
(9)流通及びSCの核要素の変遷理論
(10)相反する購買動機の融合の理論
(11)レイアウトとMDingのトランス効果の理論
(12)ランチェスターの戦法によるSCの勝ちパターンづくり理論
(13)SCの長期繁栄体制づくりの3年、8年、25年、50年の変化への対応理論
(14)SCのディベロッパーはノンマーチャンダイズリテイラーの理論
(15)多核・モール型SCと場づくり型SCの共存共栄理論
(16)ギャレリア型モールと街角型モールの両立理論
(17)三大都市圏の都市構造理論
(18)SCは流通業界の覇権業態理論
(19)都心商業に対する郊外商業基軸の原則
(20)SC内食品に対するSC外食品基軸の原則
(21)もてあそばれ型SC理論
(22)食品のラスト買い・ファースト買い理論
(23)ハイブリッド型モールの最強理論

第5章 成果の概念

1.成果の概念

(1)成果の概念
(2)成果のメカニズム
(3)努力行動の評価と成果の関係

2.成果の比喩

(1)プロ野球選手と成果
(2)ノーベル平和賞受賞者と成果
(3)ピカソのへんてこりんな絵が高い評価の不思議
(4)白鵬が双葉山を学ぶ不思議

3.成果と実践

第6章 日本のSCの実態

1.日本のSCの実態

(1)日本のSCのタイプの実態
(2)都道府県別のSCの実態
(3)都道府県別のSCの充実度

2.都道府県別のSCの実態

3.都道府県別の流通データ

(1)都道府県別の経済指数
(2)都道府県別の将来人口

◆本書のコンテンツ◆

序章 「流通・SCの学びの真髄」

SCの理論及び実践を学ぶためには、「学びの真髄」を得ることが必要です。
学びの真髄とは、まず知ることから始まり、これを「情報」と言います。 次は、この知ったことを体系化しなければなりません。 これを「理論」と言います。 さらに、理論を適応させて成果を出さなければなりません。 これを「戦略」言い、そして戦略を具体化すると「戦術」になり、最後に具体化した戦術を持続させることを「運営」と言います。 この情報→理論→戦略→戦術→運営をノウハウとして理解することが学びの真髄です。
また、この学びの真髄のノウハウにはレベルがあり、成功している事業の一定の基本原則をシステム化したノウハウは「原理原則レベル」、日本でも世界でも数少ない事業でしか成功していないノウハウは「例外の原則レベル」、さらに日本で1つあるいは世界で1つという唯一の成功ノウハウを「奇跡の原則レベル」と言います。 それゆえに、日本で事業を成立させるための事例研究において、真似をしても基本原則のノウハウのレベルを理解しないと失敗します。 それゆえに、「真似をするにもノウハウが必要」という学びの真髄を述べています。

第1章 「SCの日米の動向」

日米のSC数と売場面積及び売上高を比較して、日米のSCのGDP及び小売業全体に占めるSCの割合を統計的に明確にしています。 特に、日米のSCを業態別、すなわちRSC、CSC、NSC、CVC、パワーセンター、ライフスタイルセンター、アウトレットセンター、テーマフェスティバルセンター、スペシャリティセンター、エアポートセンターの10業態(日米とも9分類)で統計的に明確化しています。 同時に、人口統計から各業態の成立支持人口を日米で比較して日米におけるSCの成立背景の違いを指数的に解析し、日米のSC開発の数値から見た開発の方向性を示しています。
また、本格的SCであるRSC(RSCとスーパーRSC)はアメリカでは1,360SC、日本では317SC成立しており、1RSC当りの支持人口はアメリカ23.3万人に対して日本40.5万人と、日本はアメリカと比較してRSCの数が人口比で少なく、かつ多様化もされていません。 アメリカは1980年代にSCの飽和期が到来して現在はSCの成熟期であり、その特徴であるSCの多様化が進み、1つの固有マーケット(顧客が距離の抵抗要因なく自由にSCを選べる範囲内)にアメリカは4.3ヶ所のRSCが成立しています。 これに対して、日本は2.5ヶ所しか成立していません。 さらに、アメリカ小売業に占めるSCの売上高が54.5%なのに対し、日本では23.9%でしかありません。
これは日本のSCが多様化せずに、1つの固有マーケットの中で棲み分けができずに同質競争をしている結果です。 日本は2011年からSCの飽和期、2016年からSCの成熟期となってSCが多様化し、今後の日本のSCは1つの固有マーケットの中にSC相互間の棲み分けが起こり、「SCの飽和期であっても多種多様なSCが1つの固有マーケットの中で続々と開発」されます。 このSCの多様化のメカニズムを解明しています。

第2章 「SCを取り巻く流通経済」

経済が変われば流通が変わります。 流通が変われば小売業が変わります。 小売業が変わればSCも変わります。 SCは、大きくは流通経済(流通やSCの視点から経済を見る)の手の中あります。 それゆえに、流通経済の動向が流通業やSCの成長及び発展に大きな影響を与えます。 そこで、小売業やSC関係者は流通経済を学び、流通経済の動向を把握しなければなりません。
経済は50年に1回、流通は25年に1回、企業やSCのコンセプトは8年に1回、MDingは3年に1回、商品は3ヶ月に1回、過去の延長線上ではない大変革が起こります。 日本では1945年(終戦)から25年目の1970年に第1次流通大変革、そこから25年目の1995年に第2次流通大変革が起こり、さらに2020年(2045年に向けて)に第3次流通大変革が起ころうとしています。 この大変革により、25年単位で基軸となる企業や業態が見事に全て入れ替わっています。 また、日本では1988年に統計的にモノ離れが起こり、モダン消費時代(1960年から1990年の30年間。モノを買い、消費し、使用し、所有することの連続性に喜びを感じる生活向上型の消費)は終焉し、1991年にバブル経済が崩壊した後はモノ離れが現実化してデフレ経済が20年間続きましたが、このデフレ経済の中でも日本の25年単位の流通経済の大変化を先取りした企業や業態は大成長しています。
この25年単位の流通の大変革では、2020年から第3次流通大変革が起こり、その基軸となる切り口が「ニューモダン消費」です。 ニューモダン消費は従来のモダン消費時代とは全く次元の異なる切り口の流通経済となり、SCは大変化(多様化)を遂げます。 この大変革のメカニズムと近未来の日本におけるSCの方向性を解説しています。

第3章 「SCの勝ちパターンづくりのメカニズム」

SCの成熟期における勝ちパターンは「1つの固有マーケットの中で、全体及び特定の分野で競争優位性を発揮すること」です。 SCの発展期(SCの未成熟期)には商圏がSCの成立性の基軸となりますが、SCの飽和期及び成熟期では「多くのSCが競争する共通のエリアとしての1つの固有マーケット」がSCの成立性の基軸となります。
この1つの固有マーケットの中で、複数の各SCのポジショニングの確認、得意分野の解明、マーケットにおけるエアポケットの探索等を行い、自らの競争優位性に基づいて受け皿としての仕組みを客観的に検証し、その仕組みを完成度高く仕上げることを「勝ちパターンづくり」と言います。 ここでは、このSCの勝ちパターンづくりのプロセス及び普遍の原則、基本原則、成功のメカニズムを解明しています。
さらに、SCの勝ちパターンのメカニズムを7つのステップで説明し、かつ棲み分け分野の新一番型SCづくり(マーケットのセグメンテーションの中で優位になる特定分野で一番店になれば、全体で一番店になれなくても勝ちパターンのSCになれる)を解説しています。 そして、棲み分け時代は「適正立地」に「適正規模」、さらに「適正業態」という3つの“適正”が不可欠です。

第4章 「流通・SCの成立のための原理原則理論」

流通やSCを成立させるためには、原理原則が必要となります。 SCの飽和期・成熟期はSCの多様化の時代でもあります。 ここでは、スタンダード型SCを基軸に、多様化の方向性を「4つのタイプ」と相反する購買動機の融合として「10タイプ」示し、それぞれをマトリックス化ならびに特徴づけを行っています。 流通先進国であるアメリカの多様化の事例に基づき、日本におけるSCの多様化のモデルを示してします。 また、独自のノウハウである流通・SCの原理原則を「23原則」に分類し、それぞれの基本原則を解説しています。

第5章 「成果の概念」

SC理論ではありませんが、SCを成功される「成果とは何ぞや」を示し、SCを成功させるために参考として取り上げています。 理論が正しくても、戦略を間違えれば成果は出ません。 戦略が正しくても、戦術を間違えれば成果は出ません。 事業の成功と失敗は「紙一重」のノウハウで決まります。 これを「天国と地獄の理論」と言います。 考え方は正しいが完成度の違いで失敗しているタイプ、考え方自体が正しくないため、いくら完成度を高くしても成功しないタイプがあります。 ここでは、成果を比喩論(異分野の天才的ノウハウの事例)で説明しています。 この比喩論の中には、自然界(流通経済やSCよりも何万年もの歴史を持つ現象社会)における「世の中の現象のメカニズム」の要素があります。 例えば、マダガスカルの猿の多様化理論やパンダの竹が美味しい理論、ライオン家族の百獣の王理論、ニュートンの法則等のSC理論への応用という考え方を解説しています。

第6章 「日本のSCの実態」

日本の3,172SC(2014年末現在・日本SC協会調べ)の全SCのディベロッパー、店舗面積、SC業態を示し、特に全SCの業態分類をアメリカのSCと同タイプで分類しています。 本書の日米SCの比較をする際には、この日本の各SCの業態分類に基づいて行っています。
以上のように、本書は流通経済、SC実態、SCの成立メカニズム、SCの勝ちパターンづくり等のマクロからミクロまでの内容を解析して説明しています。

著書: 六車 秀之(株式会社ダイナミックマーケティング社 代表)
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